人生の今をより良く自分らしく生きる終活へ。「ここだけの語り合う安心の居場所」を形にしたロゴデザイン

はじめに:熱量に圧倒されたあの日

「法律事務所」と聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?
威厳のある天秤、難しい漢字、少し冷たくて近寄りがたい場所……。
私自身も、心のどこかでそんな先入観を持っていたかもしれません。
しかし、2025年の初夏。
福岡県豊前市にある豊前総合法律事務所様からいただいたある依頼が、そのイメージを鮮やかに塗り替えてくれました。
西村幸太郎様「一方的に教えるセミナーではなく、参加者と同じ目線で語り合う『お話会』にしたいんです」
ご依頼いただいたのは、同事務所が主催する「終活お話会」のロゴデザイン。
トータルブランディングの一環として始まったこのプロジェクトでしたが、最初のお打ち合わせで西村先生の言葉からあふれ出る「地域の方々に寄り添いたい」という凄まじい熱量に、私は一瞬で圧倒されました。
これは単なる図形の作成ではない。
「法律事務所は堅い」という心のハードルを下げ、不安を抱えるお年寄りが安心して座れる「居場所」を作る仕事だ。
そう直感し、私のスイッチが入りました。
課題:なぜ「セミナー」ではダメなのか?


制作にあたり、先生から普段使われている資料を共有していただきました。
そこには、法律の知識だけでなく、「家族が笑顔になる終活」や「人生をあたたかく語り合う」といった言葉が並んでいました。
一般的なセミナーは、講師が壇上に立ち、参加者が下で聞く「一方通行」になりがちです。
でも、先生が目指していたのは、「知識があれば安心か? 本当に大事なことは何か?」を、車座になって分かち合う場。
この「温度感」を、どうやってロゴという小さな世界に閉じ込めるか。
制作期間は約1ヶ月。私の試行錯誤の日々が始まりました。
苦悩と閃き:文字からキャラクターへ


最初は、お茶や円卓をモチーフにした案や、「話」「終」という漢字をグラフィカルにデザインした案も検討しました。
それらもデザインとしては成立していましたが、何かが足りない。
「他のどこにでもあるロゴ」になってしまうのではないかという懸念がありました。
「終活お話会」らしさとは何か? ターゲットである中高年や高齢者の方が、見た瞬間に「ここは私の居場所だ」と思えるモチーフは何か?
悩み抜いた末にたどり着いたのが、「座布団」でした。
二つの吹き出しが、ちょこんと座布団に座っている。
それは、主催者と参加者が「上から目線」ではなく、同じ高さで向き合い、膝を突き合わせて語り合う姿そのものです。
このアイデアを思いついたとき、頭の中でパチっとピースがハマる音がしました。
「これなら、先生の想いが伝わる!」と。
神は細部に宿る:1ミリの「ゆるふわ」


コンセプトが決まってからも、PC画面とのにらめっこは続きました。
一見シンプルに見えるこのキャラクターですが、実は「可愛らしさ」を出すために緻密な計算を重ねています。
特にこだわったのが、目と口の距離感です。
離しすぎると間延びし、近づけすぎると窮屈になる。
ほんの数ピクセル位置がズレるだけで、表情から「愛嬌」が消えてしまうのです。
「ここだ!」という絶妙なバランスを見つけるまで、何度も微調整を繰り返しました。
また、質感にもこだわりました。
デジタル特有の冷たさを消すために、手描きの水彩風テクスチャを採用。
さらに、ただの画像データにするのではなく、将来的に大きな看板や印刷物にも使えるよう、水彩の滲み具合をパスデータ(ベクター)で緻密に再現しました。
技術的な手間はかかりますが、クライアント様が長く使い続けることを考えれば、ここは絶対に譲れないポイントでした。
納品:ロゴは「ゴール」ではなく「スタート」


完成したロゴは、先生やスタッフの皆様に大変喜んでいただけました。
しかし、私の仕事はデータを渡して終わりではありません。
「ロゴはブランドとして育てていくもの」
そう考える私は、このロゴが現場で正しく、そして愛されながら使われるよう、詳細な「ロゴガイドライン」を作成し、同梱しました。
「なぜこの色(4色のブランドカラー)なのか」「余白はどう取るべきか」。
作り手の意図を言語化し、共有することで、スタッフの皆様自身がブランドの育て親になれるようにしたかったのです。
今、このロゴはチラシやWebサイト、そして実際のお話会の現場で、参加者の皆様をお迎えしています。
「法律事務所」という堅い扉を、やさしい笑顔で開く鍵になってくれていれば、これほど嬉しいことはありません。
結び:想いを「形」にし、共に育てる


今回のプロジェクトを通じて、改めて気づかされたことがあります。
それは、「ロゴデザインとは、事業者がお客様をどこへ連れて行きたいのか、その未来を共有すること」だということ。
ただカッコいい形を作るだけなら、誰にでもできるかもしれません。
でも、私はこれからも、お客様の事業に込められた「泥臭いほどの熱量」や「言葉にならない想い」をじっくりとヒアリングし、それを目に見える形に変えていきたい。
そして、納品して終わりではなく、10年、20年と愛され、育っていくブランドを、お客様と一緒に守り育てるパートナーでありたいと思っています。
あなたの胸の中にある「想い」も、ぜひ私に聞かせてください。 一緒に、形にしていきましょう。
制作の流れ
Webデザイン ガジュマルでは、ただ見栄えの良いマークを作るのではなく、お客様の事業の「想い」や「未来」を形にするプロセスを大切にしています。 基本的な制作フローは以下の通りです。


まずは、事業への想いやビジョン、解決したい課題をじっくりと聞いていきます。
「どんな人に届けたいか」「どんな未来を作りたいか」。
デザインの要素だけでなく、事業の根幹にある想いを共有させていただくことから、すべての制作は始まります。


ヒアリング内容をもとに、競合調査や市場のリサーチを行います。
そこから導き出されたキーワードを整理し、「誰に、どんな印象を与えたいか」というロゴのコンセプト(設計図)を固めます。
言語化できないイメージも、この段階で丁寧にすり合わせます。


コンセプトに基づき、手書きのラフスケッチからデジタルデータへの書き起こしを行います。
通常、異なるアプローチのデザイン案を複数パターン作成し、それぞれのデザインに込めた意図やストーリーと合わせてご提案いたします。


ご提案したデザインの中から方向性を決定し、さらに完成度を高めるための調整を行います。
「もう少し線を太く」「色味を調整したい」といったご要望はもちろん、印刷時の視認性や耐久性など、プロの視点での微調整(0.1mm単位のバランス調整)を重ね、理想の形へと磨き上げます。


完成したロゴデータ(ai / png / jpgなど)を納品いたします。
また、ロゴが正しく使われ、長く愛されるブランドとして育っていくよう、使用ルールや色の数値をまとめた「ロゴガイドライン(仕様書)」もあわせてお渡ししています。


豊前市で頼れる「豊前総合法律事務所」さんをご紹介します。
代表の西村先生は、「市民に力を」をモットーに、一人ひとりの話にじっくり耳を傾けてくれる優しい先生です。
ゆったりとした落ち着きのある事務所で、周りを気にせず安心して相談ができます✨
現在は特に、経営者を法的に支える「企業顧問」や、将来の安心をつくる「終活」のサポートに力を入れられています。
ビジネスの強い味方として、また人生の想いをつなぐ相談役として親身になってくれますので、一人で抱え込まずに相談してみてください!
豊前総合法律事務所様へのお問い合わせはこちら


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項目 内容 業種・業界 弁護士業 地域 福岡県豊前市 製作期間 1ヶ月 構築方法 Illustrator - プロジェクトに関わった人
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ディレクター 高橋政宏 デザイナー 高橋政宏 ライティング 高橋政宏
最後に
Webデザインガジュマルは、あなたのビジネスのパートナーとして二人三脚でサポートいたします。
「デザインのこと」「Webサイトのこと」「チラシのこと」「集客のこと」など、お困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。
お話を聞いた上で、あなたにとって最善のご提案をさせていただきます。
あなたとお話しできる事を楽しみにお待ちしております。









