事業の温度が伝わるWebサイトへ|パレットぶぜん Webサイトリニューアル制作記

「美しいだけのホームページでは、事業の温度は伝わらない」
そう改めて気づかせてくれたのが、福岡県豊前市の一般社団法人「パレットぶぜん」さんのWebサイトリニューアルでした。
2026年1月から4月まで、約3ヶ月のプロジェクトです。専門用語を削ぎ落とした文章、極力可能な範囲で実写を選び、人の温もりが伝わる写真、そしてスタッフのみなさんが自分たちで育てていける仕組み。一木さんとスタッフのみなさんと一緒に積み上げていった日々を振り返ります。
このページは、福岡県豊前市の一般社団法人「パレットぶぜん」様のWebサイトリニューアルを、Webデザインガジュマルがどう設計したかを記録したものです。
「ホームページが事業を伝えきれていない」「公開後の更新が止まってしまう」と悩んでいる地域の事業者さんや団体さんに、制作の裏側を正直にお伝えします。

- 業種・地域:福岡県豊前市の一般社団法人。コミュニティスペース運営と働く環境づくりに取り組んでいます。
- 抱えていた課題:Jimdo無料版では事業の本質や日々の活動が伝わりにくく、スタッフが自分たちで更新できる仕組みも必要でした。
- 解決策:文章と実写素材で事業の温度を伝え、GoogleカレンダーとInstagramの自動連携で自走できる運用まで設計しました。
| クライアント | パレットぶぜん |
|---|---|
| 地域・業種 | 福岡県豊前市・一般社団法人 |
| 制作期間 | 2026年1月11日〜4月19日・約3ヶ月 |
| 制作内容 | Webサイトリニューアル、フォーム設計、自動連携、運用レクチャー |
| 公開サイト | https://palettebuzen.com/ |

- パレットぶぜん様がリニューアルを決めた理由
- 専門用語を削ぎ落とした文章を一緒に作り上げた過程
- 公開後もスタッフだけで更新が続く仕組み
- 一木呉服店を訪ねて感じた、地域に根ざすサイトのヒント
このプロジェクトとの出会い
最初にパレットぶぜんさんとお仕事をご一緒したのは、Webサイトのリニューアルではありませんでした。
きっかけは、福岡県豊前市でコミュニティスペースとして運営されている「ZigZag」。そのご縁から、パレットぶぜんさんの旧屋号「おしごとパレット」のロゴ制作をお手伝いしたのが最初の接点です。
ロゴの仕事が終わってしばらく経ったある日、パレットぶぜん理事の一木 泰さんから、Webサイトのリニューアルについてご相談をいただきました。

正直、ご相談を受けたとき、まず頭に浮かんだのは「これは応えなければいけない案件だ」という強い気持ちでした。
私自身も豊前市の事業者として、同じ地域で挑戦されている方々を応援したい。そして、一木さんが話してくださった理念に深く共感したからです。
一木泰さんおしごとパレットを通じて、働きやすい環境を作り、一人ひとりの人生を豊かにしたい。
豊前市って、こんなに良いところなんだということを、もっと外に発信して知ってもらいたい。
豊前市でさまざまな方の生き方を尊重し、その人らしい働き方をサポートしたい。その想いに共感したからこそ、「この情報発信を、私もサポートしたい」と強く思いました。
課題を整理し、3つの判断軸を決める
最初の打ち合わせで、一木さんはこう話してくださいました。



事業のリニューアルを機に、お客様にサービスを丁寧に伝えるられるサイトが欲しいんです。
一木さんが本当に困っていたのは、表面的なサイトの古さではありませんでした。
サービスを検討している方がサイトを見たときに、「ここなら安心して相談できそう」と感じられる入り口を作りたい。さらに、地域の方々と一緒に作っている空気感や、スタッフのみなさんが利用者一人ひとりに向き合う姿勢も伝えたい。Jimdoのテンプレートサイトでは、そうした目に見えない温度を表現しきれていなかったのです。


この対話を経て、私の中で3つの判断軸が固まりました。
| 判断軸 | 目指したこと |
|---|---|
| 伝わりやすさ | 一般の方も企業の方も、専門用語に詰まらず読み進められる文章構成にする |
| 自走できる運用 | 公開後、スタッフのみなさんが自分たちで更新と発信を続けられる仕組みにする |
| 滲み出る世界観 | 人柄、理念、豊前という地域性が、写真と言葉から自然と伝わるデザインにする |
専門用語を削ぎ落とし、伝わる文章を一緒に作る
リニューアルを進めるなかで、特に時間をかけたのは、文章構成でした。
パレットぶぜんさんのサイトを訪れるのは、大きく分けて2つの方々です。
- 働きたい一般の方:地域で自分らしく働きたい方、新しい一歩を踏み出したい方
- 人を雇いたい企業の方:地域の人材を活かしたい事業者さん
この2つのターゲットは、興味の中心も、使う言葉も、知りたい情報も異なります。そこでページを「働きたい方向け」と「企業さま向け」に分け、それぞれの読者像に合わせて言葉を変えました。


「専門用語を使わないこと」と「内容を浅くすること」は、まったく別の話です。
最初の原稿をこちらで作ったあと、スタッフのみなさんと何度も対話しながら表現を磨いていきました。



掲載できるような写真を撮っていなかったので、使えるかどうか見てみてください。
必要であれば撮影しますので。写真が大事ですよね
文章でも写真でも「これは違うかもしれない」と感じたら作り直す。
完成形は一度で出来上がったわけではなく、対話と推敲を重ねた末の積み上げです。
GoogleカレンダーとInstagramで、スタッフが自走できる運用へ
「作って終わり」のホームページにはしたくありませんでした。
地域団体のような小さなチームでは、専任のWeb担当者がいることは多くありません。本業の合間に更新するか、外注に頼るかの二択になりがちです。そこで今回、普段使っている道具だけでサイトも更新される仕組みを作りました。


イベントや稼働者向けの予定はGoogleカレンダーを「マスター」にしました。スタッフのみなさんは、普段通りカレンダーへ予定を入力するだけ。ホームページ側のスケジュール欄が自動で最新になります。
日々の活動はすでにInstagramで発信されていました。Instagramへ投稿すれば、ホームページの「最新情報」にも自動で表示されるようにし、二重投稿の手間をなくしました。
結果、スタッフのみなさんが実際に触る運用ツールはGoogleカレンダーとInstagramの2つだけになりました。WordPressの管理画面へログインする必要すらありません。
公開から1ヶ月以上が経った時点でも、Instagramとカレンダーは自走で動き続けていました。公開した瞬間で止まらない、「作って終わりではないサイト」を実現できた手応えがあります。
実写の写真で、人の温かみが滲み出る世界観を作る
3つ目の軸は写真でした。
今回も補助的にAI画像の力を借りた箇所はあります。それでも、人と人が関わる場面は、極力可能な範囲で実写を選ぶという方針を貫きました。
実写の写真には、AI画像では再現しきれない人間らしい温かみがあります。地域で親しまれ、安心して利用してもらいたいパレットぶぜんさんのサイトだからこそ、人の表情や関わりが映る場面を大切にしました。


実際の現場で人と人が接している情景を撮影してもらいました。利用者の方とスタッフのみなさんが談笑している瞬間、事業者の方と稼働者の方が向き合って話している場面。日々の活動のなかで生まれるつながりを、できる限りそのままサイトへ載せています。



「足りなければまた撮影しますので、ご指示ください」
公開後には、利用者の方のプライバシーに配慮し、写真の差し替えや顔をぼかす調整も行いました。こうした利用者の方を守る配慮の積み重ねこそが、サイト全体から感じる温かさの正体だと思います。
築140年の一木呉服店を訪ねて、サイトの背景が見えた
今回の制作で最も印象に残っているのは、一木さんのご実家「一木呉服店」を訪問した日のことです。


一木呉服店は築140年の古民家でした。
創業時の初代は「宇島鉄道」事業を興した一員だったそうです。複数階に広がる和室、かつて呉服を扱う商人さんが宿泊したスペース、衣装箱や姿見、「電話 六番」と書かれたお札、「呉服 太物 卸商」の提灯。時間が静かに積み重なった場所でした。
その歴史を聞きながら、私が一番心を動かされたのは、一木さんのこの言葉です。



せっかく先祖が残してくれたものだから、地域の人に役立ててほしいんです
一木さんはUターン者で、地域おこし協力隊として豊前へ戻ってこられた方です。「過去から受け取ったものを、未来に渡したい」という想いが、この一言に詰まっていました。
パレットぶぜんさんのサイトは、単なる一般社団法人のホームページではありません。
豊前の歴史を受け取り、未来へ渡していく事業のWebサイトとして設計すべきだと、現地を訪ねて強く感じました。
文章や写真の選び方は、この訪問を境に一気に明確になりました。地域に根ざしたサイトを作るなら、まずその地域へ行く。打ち合わせの机の上だけでは得られない感覚があります。
お客さまの声
「イメージにマッチした」と言っていただけたことが、何より嬉しかったです。デザインの流行に寄せるのではなく、パレットぶぜんさんそのものをサイトへ翻訳することを目指していたので、その想いが届いたと感じられました。



イメージにマッチしたサイトになり感謝しています。細かい修正にも対応してもらいました。引き継ぎよろしくお願いします
リニューアル後も継続的にご相談をいただいています。
直近では「こどもパレット」という新しいサービスのページ追加について打ち合わせを重ねています。
一度きりの納品ではなく、長く伴走するパートナーとして、今もご一緒しています。
プロジェクトを振り返って。「文章こそが大事」ということ
3ヶ月のプロジェクトを終えて、改めてはっきりしたことがあります。
ホームページは、見た目だけでは伝わらない。
デザインの美しさは大切です。しかし、本当に事業を前へ進めたいなら、見た目と同じくらい文章が大切です。
- お客様にとって何が必要な情報なのか
- どんな言葉なら腑に落ちやすいのか
- どんな表現なら自分のことだと感じてもらえるのか
これを考え抜かなければ、どれだけ美しいデザインでも、専門用語が並んだ瞬間にお客様はハードルを感じてしまいます。
今回のサイトは、スタッフのみなさんと一緒に「お客様の立場に立った言葉」を一つひとつ選び直した積み重ねの結晶です。技術的な仕掛け以上に、そこへ時間と労力をかけました。
Webサイトは、作って終わりではありません。
GoogleカレンダーとInstagramの自動連携によって、サイトはいまも生きた状態で更新されています。公開した瞬間が最高到達点ではなく、そこからどう育てていくかの方が大切です。
よくあるご質問
同じような事業者さんや地域団体さんから、いただきやすいご質問にお答えします。
同じ悩みを持つ事業者さんへ
もし、次のようなお悩みをお持ちでしたら、一度お話を聞かせてください。
- ホームページはあるけれど、事業の本当の姿が伝わっていない
- Jimdoや無料テンプレートで止まっていて、次に何をすればよいかわからない
- Web担当者がいないため、更新が止まりがちになっている
- 地域で長く愛される事業に合わせて、サイトも育てたい
難しい話を準備する必要はありません。一木さんがそうしてくださったように、まずは「今困っていること」と「これからやりたいこと」を普段の言葉で聞かせてください。事業に合う形を一緒に考えます。
Webサイトは、公開してからが本当のスタートです。
半年後、1年後、10年後にも「今動いている事業」として誰かに届く。そういうサイトを一緒に作り、一緒に育てていきます。
まずは現在のお悩みをお聞かせください
Webデザインガジュマルは、あなたのビジネスのパートナーとして二人三脚でサポートいたします。
「デザインのこと」「Webサイトのこと」「チラシのこと」「集客のこと」など、お困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。
お話を聞いた上で、あなたにとって最善のご提案をさせていただきます。
あなたとお話しできる事を楽しみにお待ちしております。

